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筑波大生のあれやこれ。

   

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独論メモ1

漠然と考えていることをとりあえず整理しておこうと思いまして。

まず自分の主要な問題関心は「日本のジュニア・ユース世代のスポーツ受容」っていうタイトルに無理やりまとめてみたもので、簡単にまとめるとそれまでスポーツに深くコミットして来なかった人間がだいたいは部活動という仕組みの中でスポーツを受容していく過程があって、その中でスポーツはどのようなものとして受容されていくのか、本当はさらにそこからどのように「スポーツ観」なるものが形成されていくか、ということを研究したいと思っています。
具体的に考えると、部活動でよく「挨拶が大事」とか「挨拶がきちんと出来る人間が強くなれる」みたいな言説がありますが、だからといって挨拶の練習をして競技パフォーマンスが上がるわけではない。にも関わらず挨拶という道徳的観念とスポーツの競技パフォーマンスは部活動という場においてしばしば結び付けられる。ということは部活動という仕組みの中でスポーツを受容してきた人間のスポーツ観には少なからず道徳的観念が反映されるのではないか。そうなると例えば一時の亀田興毅のような「パフォーマンスは高いが不敵な態度を取る」というあり方を受け止めるのに葛藤が生まれるのではないか。みたいな感じですね。
昨年スポーツ基本法が制定されて国民のスポーツを行う権利が保証されて、またレジャー産業の資源としてだとか途上国開発の手段、また競技スポーツそれ自体としてなど様々な可能性を孕むスポーツを、人々はどのように捉えるのか。スポーツに触れる主要な入り口としての部活動に注目することでなにか解き明かせることはないだろうかと考えています。
押さえておきたいのは自分の立ち位置。問題は「人々がどのようにスポーツというものを捉えるか」で、そのフィールドとして部活動を一旦選んだにすぎないので、時間軸としては中高生から先に伸びることもあり得るし、また「部活動論」ではないことを忘れないようにしないといけません。

この問題を解き明かすための一次資料として、やはり部活動に自らもコミットしていく必要があるのだと思います。要するにそれまで素人だった人が部活動を通してスポーツマンになっていく過程を追うことになるんですが、現時点でそれはもう無理なわけですね。最低でも来年4月から始めて卒論に間に合わせられるのだろうかといったところで、この辺りは指導教官とも話をしてみないことにはわからないところです。それとせっかく人類学のゼミにいるのにフィールドワークによって一次資料を集めないのはもったいないし他との差別化につながらないよねってのもあります。まぁ僕が対象にしようとしてるのが日本の部活動だからやろうとした時に敷居が低いことも相まってるんですけど(例えば途上国開発をテーマにしてる人はやはり敷居が高くて問題を解き明かす以前にフィールドワークの実現可能性に阻まれている印象があります)。
仮に卒論でフィールドワークをするとしても独論はもうその手が使えないと決まったわけなので、文献とアンケート調査みたいなもので一次資料を集められるようなテーマに変える必要がありそうです。なので独論段階では先日提出したタイトルからはかけ離れたものになりそうですね。今考えているのは「なぜ部活動という仕組みが維持されるのか」というインセンティブの面からの考察なんですが、ここも相談しなければならないところです。

(少なくとも)来年の話なので鬼が笑ってしまうのですが、いざフィールドワークを行うとして果たしてそれが適切に行われているといえるのかというのも重大な問題です。一次資料が不適切であったならばそれ以降の話が破綻してしまうからです。
フィールドワークは参与観察、つまり観察者たる自分もそのコミュニティの中に含まれるという形態を取ります。部活動を観察する僕自身が、部活動の人々にどのようにまなざされるかということが問題になるのです。観察者の存在は少なからずそのコミュニティに影響を与えます。
今考えつく最も深刻な問題として、例えば僕が陸上部をフィールドとして設定したとすると、部員が僕に技術指導を求める場面があり得るかもしれません。そこで本当に技術指導を行なってしまえば僕は観察者ではなく外部指導員として必要以上にその部活動に関わってしまったことになり、「本来あるべき部活動の姿」を正しく記述することができなくなってしまいます。それでなくともまずそもそも顧問ではなく部外者たる自分に何らかの指針を求めようとすること自体が「本来あるべき部活動の姿」とは言えないでしょう。
反対にほとんど知識のないサッカー部をフィールドとして設定したとすると、今度は僕自身の中でそのスポーツの習熟度に関する尺度を持ち合わせていないことになり、その部活動を観察していても何をもって素人からスポーツマンへと昇華したと呼ぶのか適切に記述できるかという不安が生じます。
観察者の関与がある時点で、そこにあるのはカッコつきの「真実」でしかあり得ないのですが、それの純度をいかにして高めるか。どのようにフィールドワークを行い、またそれをどのように論理付けて正当性を証明するか。恐らくこれが最も厳しい作業になるのではないかと思います。

ということで
・主要な問題関心と自分の立ち位置
・一次資料の制約から生じうる独論のテーマの変更
・卒論のフィールドワークの計画
あたりを少なくとも秋学期が始まる前に指導教官に相談しよう、というところでメモ書き終わり。

またなんか思いついたら書きます。
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KANI
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性別:
男性
誕生日:
1992/05/11
職業:
学生
趣味:
陸上 ゲーム アニメ
自己紹介:
筑波大学に通っております。
同好会で陸上をする傍ら学業をしています。
スポーツに関わりたいと思いつつどういうアプローチをすればいいのか模索中。
一人でいることが多いですが寂しくなんかないんだからね。

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