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筑波大生のあれやこれ。

   

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スポーツと総復習 その4 これからのスポーツ

いよいよ最後になります。
スポーツはそれだけで独立した存在足りえず、様々な圧力を受けて変化するものという話をしてきました。
スポーツはこれからどんな変化をしていくと考えられるのか、今日はそんな話をします。

現代スポーツの特徴は「個人主義・アマチュアリズム・政治的中立」という近代的価値の衰退と、高度化・大衆化という垂直・水平の二方向への拡大という2点です。前者については既に触れましたね。

後者の、まずスポーツの高度化について。これは競技力の増大、エリートスポーツの発展と言い換えられます。スポーツの競技性が高まったことで、所謂"虎の穴"が出現することになります。つまり子供のうちからトップアスリートとしてのエリート教育を施すわけです。卓球では小学生のナショナルチームを結成し、全国から有力な選手を集めて一貫指導するというシステムが10年ほど前から整っているそうです。更に有望な選手は青森山田高校に集められるなど、進路の面でもレールが出来上がっているとか。陸上も小学校高学年ぐらいから地方陸協でS・A・B級というように選手をランク付けし、合宿を行うという方式が取られていますね。「世界で一流を目指すためには生活の全てをスポーツに注ぐ時代」。そんなことも言われているようです。
しかしここで考えなければならないのは選手のセカンドキャリアです。スポーツ選手のピークは種目にもよりますがおおよそ30代です。36歳にして100mを10秒前半で走った朝原宣治や、47歳まで現役ピッチャーとして投げ続けた工藤公康などは稀有な例と言えます。一方一般サラリーマンの定年は60歳とか65歳なわけで、スポーツ選手として生きてきた期間以上に働かねばならない期間があるのです。
有名選手であれば解説者などになれることもありますが、やはり引退者の数に対して雇用の枠は限られているのが現状です。まして一般企業であれば、今までスポーツだけに打ち込んでビジネススキルがない人をわざわざ雇って再教育するというようなプロセスは取りたくないはずです。
以前為末大は海外のスポーツ選手がオフの時間に経済や法を勉強し、引退後にそういった方面で活躍していることを挙げ、セカンドキャリア問題に対する選手自身の意識について提起していました。ある程度までは選手の自己責任と言える面もありますが、やはり社会の構造が引退後の選手に対して厳しいのは事実です。そしてそれはスポーツ選手を「スポーツに専念するのが当然の人」というように捉え、過度な期待の眼差しを向けてしまう私達にあるとも言えるのです。リスクを恐れてアスリートを目指そうとする有望な選手が減ってしまうことを避けるため、社会の仕組みとしてセカンドキャリアが保証されているという事実が必要なのです。

スポーツの大衆化はその名の通りスポーツの担い手が老若男女へと幅が広がったことを指します。またスポーツを競技としてではなくレジャーや教育、健康のために行うなど、その意義も幅が広がりました。特にレジャーとしてのスポーツは前述の雇用を広げる意味、また文化戦略としての意義が高いため注目すべきところですね。
担い手が広がったと言われる一方、最近では子供の運動離れも取り沙汰されています。小中学生を対象にした調査で、男子の1割、女子の3割が週に60分未満しか運動していないという結果が出ています。この背景には多忙な現代的生活スタイルによるもの、例えば朝食を食べていないだとか、睡眠時間が短いといったことも関係していると言われています。また近年は就職難や高学歴化によって学業の地位が相対的に上がったこともスポーツにとって逆風なのではないかと思います。
学生のうちは少なくとも体育の授業で運動をするわけですが、ここで個人的な不満を述べさせてもらうと、体育の授業って努力神話が未だに根強いのではないかと思います。努力神話というか苦行主義というか、とにかくつらいことを乗り越えるのが美徳みたいな雰囲気ですね。評価をつける手前難しいとは思いますがもっとゲーム性に富んだカリキュラムで楽しませることを第一にしてもいいんじゃないかと思います。
まぁなにが不満かってはっきり言うと体育の陸上って面白くないんですよね。ただ走って体力を競うだけなので。しかし陸上をやってる身からすれば最大公約数的な「速く走れる方法」はそれなりにあるわけで、そういうのをちゃんと授業で体系づけて教えればまだ楽しくなるとは思うんですけど、体育の授業で走り方を習うことってほとんどないですよね。ただ走ってタイム測って終わりなんです。そんな陸上は楽しくないです。速く走れるようになるからこそ楽しいのに、速く走らせようという気がない。そういった体育の授業を受けて陸上が嫌いになる人が生まれ続けてるのだとしたら悲しい事だと思います。
子供の頃に運動なんてかったるいな~という意識が根付いてしまったら、大人になって健康のために!とか意気込んで運動しようと思っても続かないと思うんですよね。子供の頃は評価のために、大人になって健康のために。そんな風に「なにかのために」やるスポーツはあんまり楽しくないと思います。やはりスポーツは自発性を伴う遊びなわけで、そういったものであるということこそを大衆に広げていくべきだと思うんですけどね。

2011年はスポーツ界にとって大きな出来事がありました。それはスポーツ基本法の制定です。これによってスポーツをすることが人々の権利として法律で認められ、またあらゆるスポーツ政策における法的な基盤が出来ました。
その中でも附則の部分でスポーツ庁について検討を進めると書いてあることには大きな期待が寄せられます。文部科学省の中で文化財の保護など芸術系の活動には文化庁という庁があって、予算も1000億規模でつけられています。一方スポーツについては局があるのみで、予算も300億に満たないほどです。スポーツ庁が成立すればそれだけ多くの予算がつけられることになるので、今後のさらなる発展が見込まれます。
しかし2011年にあった大きな出来事といえばやはり震災です。あれによって私たちは生きるということそれ自体について考え直すことを余儀なくされています。そのときスポーツの立場はどうなるのでしょうか。繰り返しになりますがやはりスポーツというのは遊びであって、生きるということに直結するものではないのです。したがって国から予算をつけてもらうにあたっては人々の理解を得るのに苦労することになるでしょう。人が生きるということに対してスポーツが貢献できることとはなんなのかを真剣に考え、取り組まなければならないのだと思います。



これでだいたい書きたいことは書きました。
随分長々と、しかも話題があっちゃこっちゃに行って見づらい文章になってしまったと思いますがこんなのでも楽しんで読んでいただけたのならば幸いです。
スポーツという軸からあっちゃこっちゃに行くことで学際性とかいうものを表現したかったのかもしれません。国際総合学類にいながらにしてのあがきを表してみたかったとでもいうような。
総復習と題して書いたものですが、書く前に想像していた以上に書いてる間は苦戦しました。わかっていることを書くつもりが、書けば書くほどにわからなくなる。授業を理解してないというわけではない(と思いたい)のですが、曖昧な表現に逃げるたびに勉強不足ということを実感しました。投げ出しそうにもなりましたが、自分が「わかってない」のだということをわからせるためのけじめとして最後まで書き上げてやろうとだけは思いました。
来年もし同じようなことをやるとしたら、もうちょっとマシな文章を書きたいですね。




以下普通の日記。

明日宿舎を退去します。晴れてアパート暮らしになります。
競技場が目の前、大学もすぐそこ、スーパーやらバス停やらも近いという完璧な立地。部屋もそこそこ広い。家賃はそれなりに。
とにかく24時間入れる風呂が手に入るだけで嬉しいです。

今までと同じような生活をしているとおそらく仕送りだけでは足りない感じになると思うので、まず節約を心がけようと思います。特に自炊の比率を上げていきたいですね。学食の利用も避けるぐらいが望ましい。レッツお弁当男子。
あとはバイトも頑張りたい。頑張りたいけど来年度以降どういうふうにやってくかは色々と思案中。

新生活だなーって思うと、そういえば年度も明けるんだなーってことに気付かされます。早いもんですね。
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プロフィール

HN:
KANI
年齢:
33
性別:
男性
誕生日:
1992/05/11
職業:
学生
趣味:
陸上 ゲーム アニメ
自己紹介:
筑波大学に通っております。
同好会で陸上をする傍ら学業をしています。
スポーツに関わりたいと思いつつどういうアプローチをすればいいのか模索中。
一人でいることが多いですが寂しくなんかないんだからね。

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