この前の自分にお返事するつもりで書く。
のんびりした方針が云々というのはいいとして、じゃーなにを根拠にメニュー組んだり人に説明してるのよってのを自分で整理するためにもまとめておきたいなと。
そこで使いたいのが「フィジカルリテラシー」という言葉。僕の方針はこれを高めることって言えば一言で済んじゃうので、これについて説明しようと思います。なんか調べたら研究所とかちゃんとした定義とかあるらしいですけどあくまで個人的な考えを書きます。
しかし筑波大学の人は体育の科目区分に「フィジカルリテラシー」って出てくるから笑っちゃうよねきっと。
例えばスキップって幼稚園児とかがよくやるイメージですけど、スキップが出来ない大学生って実は少なくないんですよね。あるいは僕も出来ないですけど倒立とか。
こういったちょっと複雑で反復練習が必要な動作に関して、最初は口なり実演なりで説明されてそれを見よう見まねでやることになるわけですが、 運動苦手だと口で言われてそれが頭のなかで理解できても結局動作が上手く出来ないみたいなことは往々にしてあります。なぜかというと、今自分の体がどのように動いていて、どこがおかしいから動作がうまくいかないのかという部分が把握できないからです。
それを把握する能力は開発出来ると考えています。つまり体から脳へのフィードバックをどれだけ適切に行えるか、どれだけ自分の動作を客観視出来るかという能力が「フィジカルリテラシー」であるということです。
フィジカルリテラシーが高まるとどうなるか、日常生活面でのメリットはさすがに示せませんが、スポーツをやる上では練習の方針を立てやすくなったり効率が上がったりする効果はありますね。結局は目標に対して足りない点を明確にしてそれを補完していくのが練習の意義になるので、そのためのメソッドにはなると思います。
フィジカルリテラシーを高めるには自分の体とのコミュニケーションを図ることが重要、というかそれをひたすら反復することでしか開発出来ないものだと思います。どこを意識してどう動かすか、それをやってみたら実際にはどう動いたか、何がよくて何がダメだったか、次は何を改善し何を意識するか。
言い換えるとPDCAサイクルを自分の体でやってみるということになります。PD(意識して動かす)までは難しくはないのですが、CA(結果からフィードバック+改善)の部分でどれだけの情報を汲めるかがリテラシーの高さということになります。
それに関連して、よく運動前のウォーミングアップは同じ動作をやるべきという話がありますが、あれは体の調子をチェックするためですね。いつもと同じ動きをしているのに動作に違和感があったら疲れや怪我の徴候があるみたいな。そういった兆候を探るのもリテラシーを高めないことには不可能です。
実際に陸上同好会の練習で何を意識してるかというと、「自分たちは今何をしているのか」というのをはっきりさせることを意識しています。なんのための練習なのか、何を意識すべきなのかという点ですね。
フィードバックの際の評価基準をあらかじめ示しておいて、それに沿ってリテラシーを高めていく、というか高めて欲しいんですけどどれだけ上手くいってるかはわかりませんね…
というのもフィジカルリテラシーの実践というのは結局主観と客観の往復になってしまうので他人から直接的な矯正は施せないんですね。出来ることと言ったら「客観的な動きに対する主観的な評価の正誤判定」ぐらいでしょうか。まぁ1人では出来ないことなので重要ではありますね。
それとドリルとかをやるときは順番にも配慮してます。段階踏んでいって前にやったことが次の動きにつながるようにとか、最後に総復習的な動きを取り入れるとか。
あと全く別のメニューでも似たような説明してたりして実は根底にある動きとか考え方とか同じなんだぜみたいなの気づいて欲しいな…とかありますね。
スポーツが楽しいと思える瞬間の1つにはやっぱり「思い通りに体が動かせる」というのがあると思います。うまくいかないと楽しくないですもんね。
なるべく楽しいスポーツが出来るようにこころがけていきたいものです。
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