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フライング

今アツいと思うんでなんか書こうかなみたいな。

フライングは定義として号砲から0.1秒以内に動き出すこととされています。0.1秒以内だと人間の反応速度を超えているとか。
陸上でのフライングは昨シーズンから一発失格になりました。その前は1回誰かが失敗するとその組は次に誰がフライングしてもその人が失格、さらにその前は1人1回フライングが認められていました。

フライング厳罰化の理由は故意のフライングを抑止するため、それと競技時間短縮のためと聞いたことがあります。
まず前者について、これは他の選手にプレッシャーをかけるためにわざとフライングをするという行為が多く見受けられ、これを防ぐためにフライング厳罰化に繋がったというものです。
後者はそのままですが、これはメディアとの兼ね合いもあるんでしょうか。放送時間がどうこうみたいな。詳しいことはわかりませんが。

フライング一発失格については厳しすぎるという批判が相次ぎました。確かに実際に走ってる身からすると、フライングへの恐怖心がスタート時の雑念になるという印象は少なからず受けます。そういったことから記録も停滞するだろうとの見方もありました。
しかしそれは裏を返せばフライングという懸念事項を意識外に置けば記録は伸びるという認識を持たれているということで、それを辿ると号砲への意識の希薄化、そして「ヤマ張り」的なスタートの一般化に繋がるのではないかと思います。
そのことから、フライング厳罰化が持つ意味とは「号砲に対する意識の再構築」とか「号砲がなってから走り出すという原則への立ち返り」だと考えます。それに伴って、走る種目というもの自体が目に見えるスピードやタイムといったものだけでなく、号砲への反応技術や重圧に負けないメンタルといった内面的な部分までを総合的に競うものに変質したと考えることが出来るのではないでしょうか。
突飛に思えるかもしれませんが、リレーなどを考えてみると理解がスムーズかもしれません。リレーはスピードだけでなくバトンを確実に繋ぐ技術までを総合的に評価する種目です。だから北京五輪の日本の銅メダルについて「アメリカがいなかったから」という批判をするのはそもそもリレーの種目特性を理解していないと言えます。そして走る種目全体がこういった総合的な評価を観衆がするように求めているというのがフライング厳罰化の意味だと言えるでしょう。

ルールの改正は競技者だけでなく観衆の態度までも変質させるものです。そしてそもそもルールを改正する根本の要因は観衆の側にあることもあります。
世界陸上でのボルトのフライングはさらなる議論を喚起するでしょうが、それぞれの立場の意見が競技をどういった方向へシフトさせるだろうかと考えていくとより面白いかもしれません。
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  • by andalucia
  • 2011/08/29(Mon)00:16
  • Edit
初めてコメントさせていただきます。

フライング厳罰化ですが、僕個人としては厳しすぎるという印象です。
KANIさんがあげている(おそらく引用している)理由は前者はまだ理解できますが、後者は競技者側から見ても、また一観客として見ても理解できるものではありません。

後半のKANIさん自身の考えは、非常に興味深いと思いながら拝読しました。「号砲が鳴ってから走り出す」。確かにその意識を徹底することは重要でしょう。
ただ、僕個人としては、一発失格というものはやはり厳しいと感じます。
100mというわずか10秒弱で争われる世界では、スタートの出遅れというものは、それこそボルトのように力が抜きんでている場合を除いて致命的ですし、その一瞬のために競技者はギリギリの勝負をしています。
その極限状態の中で、わずかなミスで「失格」という競技者にとって最もつらい罰が下されるのは厳しく、またその極限状態に入ることへの躊躇により競技レベルの後退もあるでしょう。

100mや110mHのスタートは世界の中で最も緊張が走る一瞬であると思います。その中で人間の最高のパフォーマンスを引き出すためには、1回の失敗には目をつぶるべきではないでしょうか。

無題

  • by KANI
  • 2011/08/30(Tue)02:55
  • Edit
競技時間短縮という面については僕も賛同出来ません。ただこれについては確証がなくて、「結果としてそうなる」ぐらいのものだったかもしれません。
ただ故意のフライングが横行した頃に陸上ファンが減ったとの話もあり、時間をダラダラ浪費するのは害が大きいとの見方もあるのでしょう。

確かに人間失敗は避けられないものですから、それ1回で即失格というのは厳しいかもしれません。
しかし勝負とはやはり勝ちを目指すもので、ミスがあったら負けるのは当然かと思います。そしてミスというのはフライングに限らず、加速を失敗した、中間疾走で力んでしまった等様々な形があります。勝負においてはミスをしたらもう勝てない。だからこそ、そういった重圧をも乗り越えるという強さが、本当に勝つためには必要なのだと思います。
ただそういった強さは目には見えないものですから、大衆ウケはしないかもしれません。それよりはスペクタクルを望んでいるでしょうし。

それと以前のようにフライングを1回まで容認したとしても、故意のフライングが横行すれば結局一発失格という状況そのものは変わらないんですよね。それならいっそ最初から一発失格という選択肢をとったということなのでしょう。僕自身も100m等の実況で「一発でスタートした!」と、それがさも珍しい事のように言われるのは違和感があると思っていました。

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KANI
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男性
誕生日:
1992/05/11
職業:
学生
趣味:
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自己紹介:
筑波大学に通っております。
同好会で陸上をする傍ら学業をしています。
スポーツに関わりたいと思いつつどういうアプローチをすればいいのか模索中。
一人でいることが多いですが寂しくなんかないんだからね。

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